おじぎするマレンゴ

教育についての雑記をほぼ週1ペースで書きます。気になっているテーマは「探究型の学習」「教師教育」

PBLとSDGs③自己評価と取材の意味

 

(1)10時間目 自己評価

①授業の流れ

<ミニレッスン1>プロジェクトルーブリック(身に付けたい力)の配布

このPBLを通して、どのような資質・能力を身に付けていってもらいたいかを表にまとめて渡した。これを作る際には、学習指導要領や学校教育目標、仲間がすでに作成していたルーブリック、日本PBL研究所の資料から作成した。ただ、作成したとは言っても、全然納得いく出来ではなかったので、未完成のものを生徒に配布して、「自分にとって身に付けたい力が載っていなかったら、それを付け足してね〜。あとで回収するよー」といって、それを参考にルーブリックの更新をした。

 

すでに作成した企画書に「9、身に付けたい力」というものを書く欄があり、最初からここに書けるようにルーブリックを準備をしておけばよかったのだけれども、途中からでも遅くはない。すでに企画書に書いてあることも参考にしながら、身に付けたい力を最低1つ、最高3つ選んでもらった。


<ミニレッスン2>成長のあしあと

これも日本PBL研究所の資料を参考に作成。

自分の身に付けたい力は何か?今の自分の現状は?どうなったら、レベル1の目標をクリア?レベル2は?レベル3は?と、その身に付けたい力を、どう達成していくかの計画を考えてもらった。

 

そのあと中間発表
1人4分発表3人班
発表内容→プロジェクトテーマ、わかったこと3つ、いま困っていて相談したいこと
質疑応答、それに対して、ふせんでフィードバック1分

 

②授業者のふりかえり

私一人でカンファランスするには限界があるので、自己評価を繰り返しやることで、自己主導の力をつけていきたいと考え、勉強会仲間からいただいた資料や、日本PBL研究所の資料から、プロジェクトルーブリックを作った。

ルーブリックと成長のあしあとを回収して、生徒がどういうとろに○をつけているのか、とういう追加項目があるのかをみながら、ルーブリックの追加修正をした

子どもたちは、よっぽどいろんなことを考えていてびっくり!!!
しかも、ちゃんと自分の苦手なことを分かっていて、それを伸ばしたいと考えている。

例えば、「資料を読んで考える力」を、身に付けたいと書いている子がいた。その子は、成長のあしあとの「今の自分の現状」のところにこういう記述をしていた。 

いまのじぶんは、ただ資料を見ているだけで、それについて考えることができない。

あぁ、そこを悩んでいたのか、とショックを受けた。いつも授業中ぼーっとしてるなぁと思っていたのに、そんな願いがあったとは!!それにもっと早く気がつくことができれば、どう資料を読み取るかというスキルの練習をもっと授業中でできたはず

自己評価の項目をじぶんで考えさせることで、その子の成長したい!という思いが見える。そして、「今の自分の現状」を考えてもらうことで、自分自身のことをどうメタに見ているかも読みとれるかもしれない。

このプロジェクトは、いままでやってこなかったことにチャレンジしてるぶん、もっとできたなぁって悔しい思いや申し訳ない思いが結構ある。この思いは、必ず次につなげる。

 

(2)11時間目 中間発表

バレンタインデーということで、授業のはじめにフェアトレードチョコを配布して、とりあえず食べてリラックスしておしゃべりしてからのスタート。

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Mが、連休中に、僕が昔お世話になったフェアトレードショップの経営者と結局、直接電話して取材したらしい。たくさんの取材メモがあって、それをどう絵本にしていくかということで、楽しそうにやっている。Tが送った青年海外協力隊に参加したことのある中学校の先生へのFAXも、きちんと返信があった。とても丁寧に書かれていた返信に、本人とっても嬉しそう。

 

あとは、なんといっても、K 。連休中に吉祥寺に行って、フェアトレードショップの店長さんに取材に行き、マフラーと手袋などのフェアトレード商品を購入してきたらしく、熱心にプレゼンをしていた。「今週、入試を控えているから、こんなことしている場合じゃないとは分かっているんですけど、行きたくていってしまいました〜笑」と、自慢げにプレゼンをしている彼は誇らしそう。彼は、昼食を一人で食べてきたそうで、保護者は一人で取材に行ったことも、びっくりし、一人で外食することができたことにもびっくりしたそうだ。Kにとっては、すごいチャレンジングなことで、この挑戦と小さな成功が、きっとこれからの人生に向けて大きな意味になるんだと思う。

 

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私が社会科の教師として、フェアトレードの専門家を教室に呼んできて話をしてもらうことはやろうと思えばすぐできる。多様な大人に出会えるという意味では価値のある実践になる。では、なぜそれをやらなかったのか?それは、それだとどうしても、子どもたちにとっては、受け身の学びになるから。もしかしたら、生徒が取材に行った先の人よりも、もっと専門的な話をしてくれる人はいるかもしれない。それでも、私は、「子どもが自分で探してきた人に取材をした」という経験の価値にはかえられないのではないかな、と思う。

 

他クラスのMは、食品の廃棄物についての探究をしていて、片っ端からコンビニやスーパーのお客様問い合わせセンターに連絡をとっている。それぞれの廃棄物の量を足して、平均を出してみたいらしい。
ところが、あるコンビニA(一応、ふせておきますね)からは廃棄物の量とその対策が送られてきたのに、違うコンビニBからは、量についてのデーターは送られて来ず、対策ばかりが書かれていたそうだ。

この結果をみて、どんなことを思ったの?ってKに聞いたら、
「Aのコンビニの方は、きちんと自分たちの数字を公開しているから、そっちの方が信頼できます。」ということを言っていた。むむむ、すごくこれも面白いなぁ。

 


どうやって、生徒同士の相互評価による学びの促進をしていけばいいか、が今の私の課題。