おじぎするマレンゴ

教育についての雑記をほぼ週1ペースで書きます。気になっているテーマは「探究型の学習」「教師教育」

PBLとSDGs⑥発表その2

前回の「発表その1」の続きです。

 

(1)15時間目 発表その2

Iさんの全体プレゼン。この子は、うちのクラスで哲学対話をしたりスパイダー討論をしたりするときに、いつも一番張り切っていた子でした。

テーマは「みんなでみんなを考える」(身に付けたい力は、発信力)最初の企画案では、発展途上国の現状を母校である小学校に伝えにいく授業をするというプロジェクトでした。だけど、全然小学校に授業をしにいかないので、行かないのー?って聞いたら、

「ちょっと、とある理由でやめたんです。それも発表するので、楽しみにしていてください」とのことだったので、様子をみていました。

さて、発表当日の全体プレゼンは、いきなり黒板に「4x+x」と書き始め、チャイムがなる前から始まりました。

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「私は、小学校に授業をしにいくプロジェクトだけど、調べていくうちにやめました。この黒板に書いた問題、皆さんは答えられますか?多分一瞬で答えられると思います。それはみんなが数学の知識を知っているからです。」

「では、左上の4という数字と、右上の0という数字は何を意味しているか説明します。以前、私が皆さんに答えてもらった発展途上国の知識についてのアンケートです。左がこのクラスの全問正解者の数です。右上は2年生のあるクラスの全問正解者の数です。これっておかしくないですか?」

「あのアンケートは、私たちが住んでいるこの世界のことを聞いた問題でした。でも、ほとんどの人はそれを知らない。それっておかしなことではないですか?みんなは数学の問題は一瞬で答えられるのに。私たちが住んでいる世界なのに。私自身が、最初このアンケートの問題を自分で答えたときは、全問不正解でした。こんな私が、小学校に授業をしにいくなんかおこがましいと思って、授業をしにいくのをやめました。」

「知るってことは、そんなに簡単じゃないんだと、今回のプロジェクトで私は学びました。知るのはいっぱい調べたりしなきゃいけない。でも、私たちには考えることができます。それなら、いつでもできるんじゃないか。みんなと今日は一緒に考えたい」

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SDGsの目標を壁と捉えるんではなくて、一歩一歩階段を登っていくようにして超えていく壁と、考えたら私たちは、日々どんなことができるんだろう?」

「貧困って何だろう?貧困って、みんな簡単に言うけれど、貧困という言葉の本質も知らないのに、貧困をどうにかしなくちゃ、なんて私には語れない。」

 

こういう感じで、8分ほどのプレゼンが終わりました。彼女は、哲学対話での「本質観取」で、学んだことを社会科の授業のプレゼンでつかっていたようにみえました。

 

ブース発表。伝え方の練習が課題。すごくいい内容なのに、書いてあるメモをボソボソと発表しているだけで、内容が伝わらないのが多すぎる。ここは、何度も練習が必要なところ。例えば「今回の発表は紙芝居方式で」と、限定してやってみて、いろんな方法をチャレンジしてもらっていこう。

 

Mさん。バリ島にあるグリーンスクールを紹介していました。

imacocollabo.or.jp

彼女は、実際にダンボールでグリーンスクールの模型を作り、その仕組みをプレゼンしていました。

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作りながら、この学校の良さにも気づいたようで、この模型を動かしながらのプレゼンで、みているメンバーからは「おおおーーー!!!」と言う歓声が上がっていました。

 

次にYくん、なかなか無くならないクラスの残飯。世界の食料問題を調べていくうちに、それを何とかしたいと、クラスに協力をまずは求めていくこととから運動を開始。

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完食した日は記念にこうやって写真を撮って1週間分はたまったんだとか。

でも、「これ、オレらだけでやっても食料問題無くならないよなー。でも、このクラスを動かすだけで、こんなに大変だったから、世界を変えるのは、うーん・・・。」と困難さを感じてしまっていました。うんうん、こういうことを経験できたということも、きっと大切なこと。このあと、彼はどうなっていくか、楽しみだ。

 

Sくん。オンラインゲームが大好きな少年。ただ、いつもオンラインゲームで対戦する外国人が、アメリカ人やヨーロッパ人ばかりで、何で世界は広いのに、他の国の人は参戦しないんだろうと言う疑問から、プロジェクトを開始。そして、突き止めたことや解決策を、夜遅くまで作った動画にして、YoutubeにUPして持ってきました。

最初、僕は「そりゃ、先進国には金があるからでしょうよ!」っていう頭で発表をきいいていたんだけど、それだけではないということが分かって面白かったなぁ。分かったつもりになっていることって、意外と多いんだな。

Sくんは、「ゲームしたかったけど、ずっとこれ作ってましたー」と、今までにない熱中度を発揮していました。普段、自分が疑問に思うことを思いっきり調べて、それをとにかく伝えたいんだ!という気持ちがそこまで集中させたのかな。

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Tさん

吹奏楽部でクラリネットをずっと頑張ってきた子。「音楽で困っている人を救おう」(アイデアを出す力)というプロジェクトで、音楽の良さを活かしたまちづくりって、どんなことができるだろう?と、まちづくりについてずっと取り組んでいました。吹奏楽部では、東日本大震災へのボランティアにも携わっていたようなので、そのことも活かしながら、美術や社会や、理科や家庭科や、いろんな教科で学んだことを盛り込んだ

18ページの絵本を完成させました

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このページが一番の思いいれのあるページで、街の地図だそうだ。

 

こうした2日間の発表が終わった。

次回の投稿は、生徒の感想からのふりかえりを。